平素よりお世話になっております。業務用空調工事専門店の山口空調工事ドットコムです。

今回は「空調設備の故障?代表的なトラブル事例と今すぐできる予防・対処法」についてお話しさせていただきます。

快適な室内環境を維持するために不可欠な空調設備(エアコン)。しかし、突然の故障やトラブルは、日常生活や業務に大きな支障をきたす可能性があります。この記事では、空調設備でよくある代表的なトラブル事例とその原因、ご自身でできる初期対処法、そして最も重要な「トラブルを未然に防ぐための予防策」について、専門的な観点から分かりやすく解説します。

1. トラブルを未然に防ぐ!空調設備の基本的な予防策

空調設備の寿命を延ばし、故障リスクを最小限に抑えるためには、日頃からの予防が何よりも重要です。以下の3つのポイントを意識しましょう。

  • ① 定期的な点検・メンテナンスの実施:
    • 内容: フィルター清掃、室内機・室外機の熱交換器の汚れ確認、ドレンパンの状態確認、異音・異臭の有無、リモコン動作確認など。専門業者による定期点検では、これらの日常点検に加え、冷媒ガスの圧力測定、電気系統のチェック、部品の摩耗度確認など、専門的な診断が行われます。
    • 重要性: 機器の劣化や軽微な不具合を早期に発見し、大きな故障につながる前に対処することで、修理コストの削減や設備の長寿命化が期待できます。
  • ② 適切な設備管理と使用方法の実践:
    • 内容: 設定温度の適切な管理(過度な冷やしすぎ・暖めすぎを避ける)、室外機周辺の整理整頓(吹き出し口や吸い込み口を塞がない)、長期間使用しない場合の適切な保管(フィルター清掃後の送風運転など)。
    • 重要性: 機器への無駄な負荷を減らし、省エネ運転を促進するとともに、快適な室内環境を維持します。
  • ③ 故障時の迅速な対応と専門業者への相談:
    • 内容: 異常を感じたら(効きが悪い、異音がする等)、まずは取扱説明書を確認し、簡単なチェックを行います。それでも改善しない場合や、明らかに故障と思われる場合は、速やかに専門業者に相談しましょう。
    • 重要性: 初期段階での適切な対応が、被害の拡大を防ぎ、修理費用を抑えることにつながります。

2. 【症状別】空調設備の代表的なトラブルと原因・対処法

ここでは、空調設備で発生しやすい代表的なトラブルと、その主な原因、そしてご自身でできる対処法について解説します。

  • トラブル①:冷房・暖房が効かない、または効きが悪い
    • 主な原因:
      • フィルターの極端な目詰まり
      • 冷媒ガス(フロンガス)の漏れや不足
      • 室外機・室内機のファンモーターの故障
      • コンプレッサー(圧縮機)の故障
      • 設定温度や運転モードの間違い
      • 室外機の吸い込み口・吹き出し口の障害物
    • 自分でできる対処法:
      • フィルターの清掃
      • リモコンの設定(温度、運転モード)の確認
      • 室外機周辺に物を置いていないか確認
      • ブレーカーが落ちていないか確認
    • 専門業者への依頼: 上記で改善しない場合。冷媒ガスの点検・補充、部品の修理・交換など。
  • トラブル②:リモコンが反応しない・操作できない
    • 主な原因:
      • リモコンの電池切れ、電池の向き間違い
      • リモコン本体の故障
      • エアコン本体の受信部の不具合
    • 自分でできる対処法:
      • 電池の交換(向きも確認)
      • リモコンのリセット(リセットボタンがある場合)
      • スマートフォンアプリなどで代用できるか確認(機種による)
    • 専門業者への依頼: 上記で改善しない場合。リモコンの修理・交換、本体受信部の点検・修理。
  • トラブル③:異音や異常な振動が発生する
    • 主な原因:
      • フィルターの目詰まりによる風切り音
      • 室内機・室外機のファンの汚れや破損、モーターの不具合
      • 内部部品の緩みや劣化(ネジ、カバーなど)
      • コンプレッサーの異常
      • 室外機の設置が不安定
      • 冷媒が流れる音(正常な場合もあるが、音が大きくなった場合は注意)
    • 自分でできる対処法:
      • フィルターの清掃
      • 室外機の設置状態(ガタツキがないか)の確認
    • 専門業者への依頼: 異音が続く、大きくなる、明らかに異常な振動がある場合。内部点検、部品の締め直し、潤滑油の補充、部品交換など。
  • トラブル④:フィルターの詰まりとその影響
    • 詰まりが引き起こす問題:
      • 冷暖房効率の大幅な低下(風量ダウン、熱交換効率の悪化)
      • 電気代の増加
      • 異音や悪臭の発生
      • 水漏れ(結露異常など)
      • 機器本体への過度な負荷による故障リスク増大
      • 室内空気質の悪化
    • 対策:
      • 定期的な清掃: 使用環境や機種により頻度は異なりますが、一般的には2週間~1ヶ月に1回程度の清掃が推奨されます。取扱説明書で確認しましょう。
      • 適切な交換: 汚れがひどい場合や、フィルターが破損している場合は交換が必要です。

3. トラブル発生時:冷静な初期対応と専門業者の活用

万が一、空調設備にトラブルが発生した場合でも、慌てずに対処することが重要です。

  • ご自身での初期対応:
    1. 安全確保:異常を感じたら、まずは運転を停止し、電源プラグを抜くかブレーカーを落とす(状況による)。
    2. 症状の確認:いつから、どのような症状が出ているのか(エラーコード表示の有無など)を具体的に把握する。
    3. 取扱説明書の確認:該当する症状の対処法が記載されていないか確認する。
  • 専門業者に相談するタイミング:
    • 上記で解決しない場合。
    • 原因が特定できない、または自分での対処が難しい場合。
    • 焦げ臭い匂いがする、煙が出ているなど、危険を感じる場合。
    • 電気系統や冷媒系統のトラブルが疑われる場合。

早期に専門業者へ相談することで、的確な診断と修理が受けられ、被害の拡大を防ぐことにつながります。

空調設備のトラブルは、日頃の適切な予防策によってその多くを防ぐことができます。定期的な点検・メンテナンスを欠かさず行い、万が一トラブルが発生した際には、冷静に初期対応を行い、速やかに信頼できる専門業者に相談しましょう。これにより、空調設備を長持ちさせ、一年中快適な室内環境を維持することができます。

私たちは、お客様一人ひとりのニーズに合わせた最適な空調システムをご提案し、快適な空間と省エネ・効率化の両立を実現します。空調工事に関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。

業務用空調機や設備機器に関わる

カタログ無料配布中!

山口空調工事ドットコムでは、空調機に関わるレポートを配布しております。

設備機器更新に使用できる補助金レポートから省エネ事例、皆様がお手元に置いておきたい空調機のエラーコード集なども無料ダウンロード可能です!!

ぜひこの機会にダウンロードしてみてください!